起業家として生きること、それは言い換えれば、自らの力でお金を稼ぎ出し続けるということです。
「そんなことは当たり前だよね!」と思う方もいるでしょう。しかし、いざ実際に起業してみると、そのトータルコストの大きさに驚く方が多いのです。これが起業の厳しさであり、逃れられない現実です。
起業とは、お金の問題がつねに付きまとう生き方です。それでもなお、自らの道を切り開く力を持ち続け、世の中に価値を提供し、対価を得ることが求められます。お金を生み出し続ける力、これこそが真の意味での起業家の資質です。
起業家の道を選ぶということ
お金を稼ぐことの本質
会社組織に属していれば、給料日には、あなたの銀行口座にお金が振り込まれていたでしょう。現在も会社勤めされている方は、毎月決まった日に給料が振り込まれていると思います。
仮に、会社が給与の支払いなく倒産したとしても、未払い分は満額ではないにせよ保証されています。さらに、会社都合で退職となった場合は条件を満たせば雇用保険が適用され、一定期間の生活は保証されます。
しかし、起業して自らの力でお金を稼ぐということは、そういった保証が一切なくなるということです。
「お金を生み出せなければゼロ」。起業とはそういうものです。もちろん、病欠も有給休暇もありません。起業をすると、お金を借りられない、ローンを組めない、クレジットカードを作れないなど、一般的な社会的信用も失うことになります。
つまり、あなたが起業家としての道を選んだ瞬間から、何の保証も社会的信用も全てなくなるということです。
だから、とにかくお金を稼ぎ出すことが重要なのです。
覚悟を持つということ
実際に起業してみると、驚くほどのスピードでお金が出ていくことに気づきます。
ペン1本からコピー用紙などの細々した備品から、仕入れ代金、お店を出せば陳列棚などの什器、オフィス賃料、移動費、水光熱費に通信費など、これまでは勤めていた会社が出してくれていたものすべてを、自らのお金でまかなわなければいけません。
社員を雇えば、社会保険料や厚生年金の負担、それらの手続きにかかる手間と時間、さらには税金など、今までそれほど気にならなかったものや、気づかなかったお金が出ていくことが否応なしについて回るのです。
正直に話しますが、私は起業してからしばらくは、必要なものだとは理解しつつも、そういう細々したお金が出ていくたびにムカつきを感じていました。
今でも、よけいな物にお金をかけたくはありませんが、起業とはそういうものです。
何を言いたいかというと、起業するということは、有無を言わさず、つねにお金の問題がつきまとうのです。
だからこそ、お金を稼ぎ出し、そして稼ぎ続けなければならないのです。これは資本主義社会というシステムの中で生きている以上、起業家であれサラリーマンであれ、お金の問題はつねについて回ります。絶対に避けては通れません。
お金を稼ぐことからは逃れられない
「そんなにお金お金って言わなくても・・・」
もしあなたが、そんなことを少しでも思ったとしたら、その考えは今すぐゴミ箱に捨ててください。
お金が無い状態におちいると、冷静な判断ができなくなったり、言い訳を始めたり、誰かのせいにしたりと、とても不安定な精神状態になってしまう人がほとんどです。
特に起業家は、何の保証もない道を自らの足で進んでいかなければなりません。ですから、お金の話に嫌悪感を抱いたり、意識的に(無意識だろうと)避けようとすることは、はっきり言って、起業家にとって致命的な欠点です。
誤解を招くかもしれないのであまり言いたくありませんが、あえて極端な言い方をすると、「お金を稼ぐことができないのであれば、ビジネスをする意味がない」と私は考えています。
ですので、当然のこととして、お金を稼ぐとことをお伝えしていきますが、起業家として生きることとは、お金を稼ぐということを、心の底から理解してください。
お金はビジネスの「動力源」
起業家にとって、お金は単なる利益の指標ではなく、ビジネスを動かし続けるための「燃料」のようなものです。売上が順調であれば、そのエネルギーで新たな挑戦や成長の機会を生み出せます。一方で、収入が途絶えたときには、それはビジネスが停滞または衰退している兆候です。
ビジネスの成功には多くの要素が必要ですが、その中で「お金を稼ぐ力」は最も基本的でありながら、最も重要です。どんなに素晴らしいアイデアや情熱があっても、それを収益につなげられなければ、そのビジネスは持続不可能です。
「お金が全てではない」と言う人もいるかもしれません。しかし、お金がなければ成り立たないのが現実です。特に、保証のない道を歩む起業家にとっては、お金は精神的安定を保つための基盤でもあります。お金を稼ぐことに対して前向きな姿勢を持ち、健全なビジネスを維持するための努力を続けていきましょう。
冷静な判断力を保つために
お金が不足すると、人は冷静な判断ができなくなります。不安定な状況に置かれたとき、誰もが直面するのは精神的な不安です。こうした状況下で冷静に物事を判断することができる起業家は非常に少数派です。
実際、多くの人はお金がない状態に陥ると、判断力を失い、現実を正確に見ることが難しくなります。そうなると、誰かのせいにしたり、状況を美化したりするようになります。これでは、健全なビジネスを続けることは不可能です。だからこそ、冷静さを保つためにお金を確保し続けることが、起業家にとって必要不可欠なのです。
起業家として成功するための戦略
コストを抑え、収益を最大化する
起業家として成功するためには、まずはコストを徹底的に管理することです。起業初期には、豪華なオフィスや高額な設備投資にお金を使いたくなるかもしれませんが、それは慎むべきです。必要最低限のコストでビジネスを運営し、余剰の資金を生むことが重要です。
次に、収益を最大化する方法について考えます。顧客に提供する価値を高めることで、顧客は価格以上の価値を感じ、その結果、売上が増えます。たとえば、シンプルでありながら効果的なマーケティング戦略を立てることで、自社の製品やサービスを効率的に広めることができます。
箇条書きを使って、収益最大化のためのポイントを整理しましょう:
- 顧客にとっての価値を最大化する。
- コストパフォーマンスの高いマーケティングを行う。
- 余計なコストを削減し、必要な投資を見極める。
これらを踏まえて、ビジネスの収益構造を安定させることが、起業家として生き残るための鍵です。
絶えず学び、適応する
ビジネスの世界は絶えず変化しています。そのため、起業家として成功し続けるためには、自分自身も変化し続けなければなりません。技術の進化、市場のトレンド、消費者の嗜好など、常に新しい知識を取り入れ、それに適応していくことが求められます。
特に、起業初期は学ぶことが山積みです。経理や法律、人事管理など、サラリーマン時代には専門部署に任せていた分野も、自らが責任を持って対応しなければなりません。それらを一から学び、適応していくことこそが、ビジネスの成功に必要な要素なのです。
起業家として生き抜くために
起業家として成功するには、「お金を稼ぐ」ことの意味を本質的に理解する必要があります。それは単に収入を得ることではなく、価値を生み出し続け、その価値が市場に受け入れられ、承認されることです。
お金を稼ぐ力は、言わばビジネスの「筋力」です。この筋力を鍛えるためには、毎日の努力と継続が必要です。コスト管理を徹底し、価値のあるサービスを提供し、絶えず新しい知識を取り入れ適応していく。これらを繰り返すことで、起業家としての基盤が築かれます。
お金を稼ぐ起業家として、どう生きていくか:まとめ
起業とは、保証が一切ない世界で価値を生み出し、それを対価として得る道です。その過程では、コスト管理、収益の最大化、絶え間ない学びと適応が求められます。そして何より、お金を稼ぎ出すことの重要性を心の底から理解しなければなりません。
「お金がすべてではない」と思う人もいるかもしれませんが、起業家にとってお金がなければ何も始まりません。お金はビジネスの動力源であり、その低減は価値を生み出し続ける背景をさげることになります。だからこそ、お金を稼ぎ続ける覚悟を持ち、自らの価値を信じて行動することが、成功への道を開く鍵となるのです。
起業家としての道は決して楽ではありませんが、その道の先には、自らの手で築き上げた成果が待っています。そのためには、お金を生み出し続ける力を身につけ、ビジネスの荒波を乗り越えていく覚悟を持ち続けましょう。