反骨心は大事だがそれだけでは幸せにはなれない

ビジネスで成功するためには、感情をうまくコントロールすることがとても大事です。どんなに高い目標を持っていても、感情の波に飲まれてしまうと成功が遠のいてしまいます。だからこそ、感情をどう扱うかを学ぶことが必要です。

この記事では、ビジネスで感情をどうコントロールするか、特に反骨心に振り回されずにポジティブな感情に切り替えるメリットについて考えていきたいと思います。

感情をコントロールすることがビジネス成功のカギ

「成功して誰かを見返してやりたい」という反骨心は、とても強いエネルギーになります。最初のうちは、この強い気持ちを使って自分を奮い立たせることも大切です。

でも、ずっと反骨心だけで走り続けるのは、少し疲れますし、楽しくないかもしれません。それに、反骨心だけに頼り続けると、精神的に燃え尽きてしまったり、達成しても満足感が得られず空虚な気持ちに陥ることがあります。

ネガティブなエネルギーを燃料にすることで、一時的には大きな力を発揮できますが、それが長期間続くと心の健康に悪影響を及ぼすこともあります。

ビジネスの成功は、喜びや楽しさも含んでいるべきです。それを忘れてしまうと、せっかく成功してもあまり嬉しく感じられないかもしれません。

反骨心は力になるけど、それだけに頼らない

「誰かを見返してやりたい」「自分を認めさせたい」「人生で勝ちたい」という気持ちは、人を頑張らせる強いモチベーションになります。

それは決して悪いことではありません。むしろ、その気持ちがあるからこそ、逆境に立ち向かうことができることもあります。

でも、その反骨心だけを持ち続けるのは、あまり良くありません。最終的には、少し空しく感じてしまうかもしれないからです。

ビジネスは、人を喜ばせたり、自分も達成感を得たりすることができるものです。

「見返してやりたい!」という気持ちで頑張ったとしても、ある程度成果が出たら、そのエネルギーを感謝に変えていけるようにすることで、もっと前向きな力に変えていくことができるようになるのではないでしょうか。

私も借金を抱えていたとき、夜に運転代行のアルバイトをしていました(運転代行とは、お酒を飲んだ人の代わりにその人の車を運転して家まで送る仕事です)。夜の街で、お酒を飲んで楽しそうにしている人たちをたくさん見ました。

その中には、知り合いや同級生もいました。「こんな生活から早く抜け出して、絶対に成功してやる!」という思いは強かったですが、誰かを妬んだり、ひがんだりすることはありませんでした。

何に対しての感情かはその当時はあまりよくわかりませんでしたが、「ちくしょう」と思いながら、その時の状況を受け入れて、それをバネにして未来を切り開こうと決めたのです。

ネガティブな感情に振り回されないように

反骨心やマイナスの感情が強すぎると、楽しそうにしている人を見て無意味にうらやんでしまったり、心が乱れてしまうことがあります。

でも、そんな感情を抱いても、誰も幸せにはなりませんし、自分自身がもっと不幸に感じてしまいます。

私たちは完璧な人間ではありません。どうしても、誰かに対して妬みやひがみのような感情を抱いてしまうこともあります。

でも、そうした感情に支配されないように努力することが大切です。意識して変わろうとすることで、だんだんと心の持ち方も変わってきます。

「誰かを見返したい」という気持ちを持つのは、最初は悪くありません。

でも、その気持ちにいつまでもとらわれていると、自分がダークな面に引きずられてしまうことがあります。

反骨心はとても強い行動や成功を掴むためのきっかけにはなりますが、それが幸せに直結するわけではありません。むしろ、その感情をもっと良いエネルギーに変えていくことが大事なのです。

自分と周りの人を幸せにすることを考える

お金を稼ぐことは、自分や周りの人を幸せにする手段でもあります。もちろん、その過程にはたくさんの困難や課題があるでしょう。

でも、ネガティブな感情ばかりに目を向けていると、本当は得られるはずの幸せが遠のいてしまいます。

身近な人たちの幸せや、明るい未来を思い浮かべながらビジネスに取り組むことで、つらいときでも前を向いて進むことができると私は思います。

誰かを見返すためにビジネスをするよりも、誰かを喜ばせたい、幸せにしたいという思いをモチベーションにした方が、最終的に自分も幸せになれるのではないでしょうか。

ビジネスと幸せのための感情コントロール

私が「ちくしょう!」と思っていたのは、自分自身に対してです。その当時結果を出せていなかった自分への不甲斐なさにたいしてとても悔しい感情を抱いていたのです。

「自分はもっとできる」「俺が成功しないはずはない」と思いながらも、結果を出せずにもがいていたのです。その感情が「ちくしょう!」でした。

同年代で結果を出している人を見ては悔しい思いをしたのを覚えています。でも、当たり前のことですが、その人に感情を向けたところで、私の結果とは別のところで物事が動いているので、一切関係ないのです。

そんなことを気にしている暇があったら、自分自身と向き合って成長しながら成果を出すしかないのです。そんな当たり前のことを思い知らされた時、「自分はもっとできる」といった感情はただのおごりでしかなかったと気づいたのです。

何かを成し遂げたとき、その達成感をもたらしてくれたのは、反骨心だけでなく、その過程で支えてくれた人たちや関わってくれた人たちへの感謝の気持ちでもあります。

その感謝の気持ちを持ち続けることで、ビジネスを通して得た成功は、ただの物質的なものや数字だけでなく、もっと心に響く価値あるものになるのです。

「反骨心は大事だがそれだけでは幸せにはなれない」まとめ

反骨心は大きな力になりますが、それだけに頼り続けるのは健康的ではありません。

大切なのは、反骨心を上手に利用して成功をつかみ、その後で感謝と喜びを見つけることです。

それができたとき、ビジネスでの成功は自分自身の本当の幸せにつながるでしょう。感情を上手にコントロールすることこそ、成功だけでなく、豊かな人生のカギとなるのではないでしょうか。

この記事を書いた人 Wrote this article

Hiroaki Nakamura

Hiroaki Nakamura 起業家・ビジネス書作家

新規事業創出・ニッチビジネス・スモールビジネス構築を得意とする起業家/ビジネス書13冊出版(関連書籍含)。複数の事業展開の経験を持ち、現在は新規事業創出支援、設備メンテナンス事業、人材育成・組織開発支援と、異なる業種3社を経営。特に放置自転車問題とビジネスを掛け合わせた発想や手腕をはじめ、最小の労力で最大の結果を生み出す独自のスモールビジネス構築法に業界内外から注目を集める。

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