キャッシュポイントを増やすというと、事業を多角化するイメージが強いかもしれません。
しかし、複数の事業を立ち上げるには多くの資金やヒトをつぎ込むことになり、大変なことです。実は、これは資金が潤沢にある大企業の視点によるもの。
資金もヒトも限られるスモールビジネスでは、大企業と同じことはできません。
スモールビジネスならではのキャッシュポイントの作り方について、お話しします。
スモールビジネスで事業の多角化は可能か?
キャッシュポイントというと、多くの場合、複数の事業をおこなって収入を得ましょうとか、事業の多角化、インターネットビジネスであれば、サイトをたくさん作って、複数の収入を得るようにしましょうといったニュアンスがほとんどです。
それは、このサイトでいうキャッシュポイントとは少し違います。
事業の多角化や複数の事業を一度にたくさん立ち上げるのは大変です。その多くは、人・物・金、手間、時間などがかかってしまい、複数の収入は得られるかもしれませんが、お金も出ていきます。つまり、これは大企業のビジネスモデルの中のキャッシュポイントの認識です。
このサイトで意味するキャッシュポイントとは、「ひとつの商品やサービスから、お金になるポイントを増やすこと」ことです。
これは、スモールビジネスでお金を生み出すために意識すべきポイントです。
スモールビジネスのキャッシュポイントづくりとは
しかし、いまお伝えしたように、一般的なキャッシュポイントの認識には、大企業(お金がある会社の戦略)の考えが元になっています。スモールビジネスを意識的して、キャッシュポイントについて伝えている書籍を私は見たことがありませんし、それを口にする人にもほとんど会ったことがありません。
そして何より、ほとんどの人はスモールビジネスのキャッシュポイントの意味とすごさに気づいていません。
ここでは、スモールビジネスに焦点を当てた、キャッシュポイントについて触れていきたいと思いますので、ぜひ、ビジネスに活用してください。
例えば、洋品店を例にとると、仕入れた商品を売るという流れが普通です。
これは、キャッシュポイントの観点からすると、ひとつの商品でお金に変わるポイントは消費者からお金をもらう1か所になります。
Tシャツを店頭で販売するルートと小売店に卸すルートを作れば、同じ商品がお金に変わるポイントが2つになると考えることができます。しかしながら、小売店に卸すために営業マンを新たに雇い入れたり、支店展開したり、多くの人件費や在庫などの経費がかかってくれば、別部門となり話は変わってきます。
また、多店舗展開なども経費が莫大にかかるので、別物です。
スモールビジネスでは1つの商品に着目する
ここからが重要になりますが、商品はそのままの状態で、なるべく手間も経費もかけずに、お金に変えることができるポイントがいくつあるか。これが、スモールビジネスのキャッシュポイントなのです。
Tシャツを店頭で販売し、インターネットでも販売する。これもある意味ではキャッシュポイントを増やしたともいえますが、商圏を広げたという見方もできます。
例えば、マッサージサービスを行う場合、30分とか60分とか、時間によって金額が変わりますが、これはキャッシュポイントではなく、サービスの拡張です。
あまり細かく話すと難しくなってしまうのですが、スモールビジネスでのキャッシュポイントとは、ひとつの商品やサービスに手を加えずとも、お金に変えるポイントをいくつ作れるかということです。
「スモールビジネスのキャッシュポイントは大手のそれとは違う」まとめ
スモールビジネスでは大手企業のようなキャッシュポイントづくりはムリがある。事業の多角化よりも、1つの商材に着目せよ。